【極上蜜愛シリーズ】エリート官僚はつれない部下にご執心 (水守恵蓮、浅島ヨシユキ、マカロン文庫)

TL小説

著者      :水守恵蓮
イラストレーター:浅島ヨシユキ
レーベル    :マカロン文庫
出版社     :スターツ出版 
出版年月    :2020年5月

ジャンル   :TL、エリート上司物
ヒーロータイプ:真面目系エリート
ヒロインタイプ:真面目で地味、恋には不器用
Hシーン   :やや有り

あらすじ

財務省に勤める由香は、直属の上司で女嫌いで有名な御子柴課長に3年片思いしていたが、飲み会の後、介抱した際に酔った御子柴と一線を越えてしまう。女嫌いの彼が部下である自分を抱いたと知った時の反応を見たくなくて、彼が寝ている間に逃げ出した。酔って覚えてないことを期待していたが、彼に追及され、ごまかすための嘘を塗り重ねることになり・・・

ネタバレあり感想

「一夜の過ち」ものです。
ずっと片思いしてた人に抱かれたらどうする?しかも相手が女嫌いで有名な人だったら?
人によっては「ラッキー」と思って彼女面すると思うんですが、今まで彼に嫌われたくなくて恋心を隠して有能な部下を演じてきた由香の答えは「無かったことにする」でした。
課長が覚えてないことを期待していたのに、課長愛用のネクタイピンの行方から一夜を過ごしたことがバレてしまいます。
部下に手を出してしまった、しかも真面目な部下だからきっと無理やりだったに違いない、と考えた御子柴は「責任とって結婚する」と言いだします。
課長からの誘いとはいえ、つい流された自分もあるし、何より責任なんかで結婚して欲しくないと由香は「気にしないでください」と言い募るが受け入れてもらえません。
仕方がないので「あんなの遊び」と軽い女を演じるものの、それはそれで彼の納得する展開ではなく話がこじれていきます。

とにかく御子柴がしつこく論理的に由香を追い詰めてくるんですよねー。そこが面白いんですけど。
由香は自分が好意を持っていることを悟られたくないのに「なんで君は俺に抱かれたんだ」みたいなことをしつこく聞いてくるんですよ。
なんだ、その質問、「好きだから」って言わせたいのか?
「好きだから」と言えない由香は「単なる興味です」とか本心じゃないことを言わざるを得ず、「君がそんな女だと思わなかった」みたいなことを思われちゃったりして可哀そうな展開に。
そんな由香が爆発して御子柴を拒絶するシーンが私は好きです。
「よく言った!」って思いました。

あと、このお話のいいところは各章のタイトルですね。
しょっぱなから『俺は、この手で女を抱いた』ですよ。なんか壮大すぎて「ロー〇ンド様かな?」と思いました。
他に『こちらも、本気でお相手しよう』、『君と認識して、魔が差した』、『この間よりも、よくしてやる』など。
各章の御子柴のセリフから来ているので章タイトルだけで期待が高まります。

堅物同士の不器用な恋愛(でも一方はほとんど防戦一方)をぜひ。

タイトルとURLをコピーしました