モモは恋を諦めた (郡司十和,cielo,夢中文庫クリスタル)     

TL小説

著者      :郡司十和
イラストレーター:cielo
レーベル    :夢中文庫クリスタル      
出版社     :夢中文庫
出版年月    :2025年8月

ジャンル:TL
ヒーロー:ヒロインの同期
ヒロイン:オフィス機器の会社に勤める営業職
Hシーン: 有り

あらすじ

ヒロイン・モモは、過去に仲の良い男友達がいても「これは良い感じなのでは?」と内心期待しているうちに、好きな女の相談をされたり、「女として見てない」と言われて玉砕することがあった。だから仲の良い同期の藤尾に対しても期待しすぎないように慎重になっていたのに、ある日、藤尾の口から他の女の子の名前が出て・・・。

ネタバレあり感想

ヒロインのモモは裏表無くサバサバしてて、ガッツもあり、周りに優しい「超イイ奴」なんだけど、そのせいで逆に、男友達に女扱いされないというところがあります。
そのため、過去に「これは脈ありなのでは?」と内心期待していた男友達に、好きな子の相談をされたり、「女として見たこと、一回もねえし」とか暴言を吐かれて、ショックを受けるとともに、「自分が調子に乗ってたんだ・・・」と自分を責めてしまいます。

就職して、同じ営業職として配属された同期の藤尾は、辛い時を一緒に乗り越えた仲で、モモは藤尾の人柄に惚れています。
今では昼休みに一緒にランチを取っていて、周りは付き合ってるもんだと思うくらい仲が良いけど、モモは臆病になっていて一歩踏み出せず。
そうしてモダモダしているうちに藤尾の口から
「秘書課の森ちゃんって可愛いよなあ。あー、あんな彼女欲しい」発言が飛び出し、「あ、やっぱり自分は対象外だったのだ」とショックを受けるモモ。
おまけに彼女を藤尾に引き合わせることになり、もう告白もできないし、彼女ができるなら他の女と一緒にランチを取るのはおかしいよね、と距離を置くことに。
そんなモモに藤尾は・・・

ってあらすじの追加みたいになっちゃいましたけど、ここからはこのお話の好きなところを挙げていきます。

<私の好きポイント1> モモの常識ある感じ
上にも「超イイ奴」って書いたんですけど、周りの人への目線に嫌みが無くて、純粋。
仕事もきっちりやるし、人助けもする。
過去の経験でちょっとウジウジしてるけど、よくあるウジウジ系ヒロインの自己憐憫のイラッとする感じじゃなくて「まぁ、そう思っちゃうよね」って共感できる。
家族や友人、後輩に対する対応も、思いやりがあるし、偏見がない。
まぁ、鈍すぎるところはちょっとあるけど、過去の経験からくる防衛本能なのかな、と思います。

<私の好きポイント2> 愛されヒロイン
上に書いたような人柄なので、家族や同僚、友人に愛されています。
私は、恋愛や性的なもの関係なく、主人公総受けが大好きなので、読んでて心地よい。
シスコンの兄弟も良いし、密かにモモを狙っていた人(ネタバレのため伏せ)の存在も良し、
人嫌いだけどモモのことは好きな同期の友人も良いし、実はモモが好きでした、となる男達も良し。

<私の好きポイント3> 一転して溺愛ヒーロー
藤尾のことなんですけど、モモに距離を置かれたのち、自分の本当の気持ちに気づくわけですが、そこからの変わり身のエグさよ。
「ココロ解放!」ってくらい、「モモ好き、好き、愛してる」になりますので、ぜひ読んで欲しい。
そこに至る経緯は「藤尾めェ・・・モモを泣かせやがって」っていう気もしますが、私は主人公の片想いからの逆転溺愛も大好物なので許します。

<私の好きポイント4> Hシーン
これまた藤尾なんですけど、Hシーンで良く喋る(笑)
性描写メインのTLマンガの攻め様かと思うくらい喋る。
こんなに「ち○こ」「ま○こ」を連呼するTL小説を夢中文庫で読むと思いませんでした。
結構爆笑モノなんですが、正直なところ、私、藤尾と萌えポイントが一致するので、シチュエーションについては「分かる」「グッジョブ」と高評価です。
駅弁くると思わなかったわ~IIZE!
上品なHシーンが好きな方はドン引きする可能性大。

<私の好きポイント5>周辺の人物目線の番外編
改めて読み返してみると、モモの本編て意外と短くて、番外編がいっぱい入っていますが、どれもモモ関連なので、各登場人物がこのカップルをどんな風に見ていたのかとか窺えて面白いです。
好きポイント3で書いた、密かにモモを狙っていた人の話が切ない。

地の文や会話のツッコミみたいなところも面白くて、テンポよく読めるので、気になる方はぜひぜひ読んでみてください!オススメです!


Kindle Paperwhite (8GB) 6.8インチディスプレイ 色調調節ライト搭載 広告あり
タイトルとURLをコピーしました