自分がオカズにされた回数が見える呪いと紳士な絶倫騎士団長(木陰侘,旭炬,ロイヤルキス)

TL小説

著者      :木陰侘
イラストレーター:旭炬
レーベル    :ロイヤルキス
出版社     :ジュリアンパブリッシング
出版年月    :2022年8月

ジャンル   :TL、ファンタジー
ヒーロータイプ:非常に優秀で人望も厚く、清廉で出世間違いなしの騎士団長。
ヒロインタイプ:田舎出身の庶民で魔力なし。おっちょこちょいだがいつも一生懸命。
Hシーン   : 有り

あらすじ

ユグネシア王国の辺境の地を守る第七騎士団で事務官を務めるラウラは騎士団長付の事務官として働いている。清廉潔白、品行方正、容姿端麗、質実剛健、温厚篤実な団長に淡い憧れを抱きながら事務官として一生懸命働いてきたが、あるとき、ひょんなことから泉の女神に「自分がオカズにされた回数が見える呪い」をかけられてしまい・・・!?

ネタバレあり感想

もうタイトルだけで面白さがプンプンしますよね!
最初にAmazonで見かけたときに「うわ、面白そう」と気になっていて、その後、kindle unlimitedに入っていたので読んでみました。

あらすじにもある通り、ラウラは泉の女神に「自分がオカズにされた回数が見える呪い」をかけられてしまいます。(しかも呪いはそれだけじゃない)
その回数は相手の股間に光る数字が表してきます。
しかも数字の下には相手の性癖付き。
ラウラのいる第七騎士団は辺境にあるせいもあって、男性が圧倒的に多い。
しかもラウラは本人はモテないと思っていますが、いつも一生懸命で可愛らしいので周りから好感をもたれています。
必然的にラウラの周りの男性陣もラウラをオカズにするわけで、急に股間の数字が見えるようになったラウラはパニックになります(そりゃそうだ)。

普通に考えたら、今まで接してきた周りの男性が自分をオカズにしているというのが数字ではっきりしたら「嫌っ!!!!不潔!!!!!!」ってなって人間不信で引きこもりになりそうですが、ラウラは(内容的に)呪いのことを話すこともできないし、人様のプライバシーを勝手に見ている自分の方が申し訳ないし、何より悪いのは呪いをかけた泉の女神だから、自分も騎士団のみんなも被害者だ、と考える子なので、挙動不審になりつつもいつも通りに振る舞おうとします。

しかし、「清廉な団長だけは大丈夫・・・!」と思っていたのに、他の皆より頭一つ多い数が団長の股間に。しかも日々ありえない速さで回数が増えていく。
団長もラウラに想いを寄せていたことが読者にはわかるのですが、ラウラは「まさか」と思っているので困惑します。

主軸は団長とラウラの恋物語だと思うのですが、このお話はそれ以外の部分が面白すぎて、正直、団長との絡みは成就した後もあんまり印象に残らなかったです(酷い)
成就した後のHシーンとかもあるんですが、それ以前の妄想シーンの方がむしろ興奮した気が。
団長も裏で周りの男を牽制してたりしてるんですが、基本的に品行方正過ぎて。
もっと腹黒ドSでも良かったのでは、と思うけど団長には無理か。

「それ以外の面白い部分」というのが、ラウラが見えてしまう他人の性癖ですね。
ラウラは男性に限らず、女性の性癖も見えてしまうので、周りの面々の意外すぎる性癖にドン引き。
でも逆にそれを生かして性癖がマッチングする男女を引き合わせたりするんですが、その辺のドンピシャ具合とか人間模様が可笑しい。
私はラウラの事務官の先輩であるツンデレのツェリ様が好きです。

そのほかにも、団長の家のおっちょこちょい執事とか、騎士団内の怪しい友の会とか、個性溢れる人々が出てきます。

受難にめげないラウラを応援しつつ、ラウラのツッコミに笑える楽しいお話をぜひ!

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