わたしたち、離婚したはずですが? (時岡継美,木ノ下 きの,DIANA文庫)      

DIANA文庫

著者      :時岡継美
イラストレーター:木ノ下 きの
レーベル    :DIANA文庫
出版社     :天海社
出版年月    :2024年1月

ジャンル:TL、ファンタジー
ヒーロー:「氷の公爵様」と呼ばれるクールなイケメン。28歳。騎士団副長。
ヒロイン:田舎の男爵家令嬢。18歳。
Hシーン: 無し

あらすじ

男爵家出身のエマは公爵家出身で騎士団副長のアルノルトと結婚して2年。今日、離縁状を神殿に提出して離婚するはずだった。しかしその日の夕方、離婚したはずの夫がエマの家に帰ってきた。しかも様子がなんだかおかしくて??

ネタバレあり感想

久しぶりに「このお話好きだなぁ!」と思う作品に出会えたので記事をアップします。

あらすじ&タイトルにあるとおり、離婚から始まるラブストーリーです。
2年結婚していたものの、ヒロイン・エマとヒーロー・アルノルトは白い結婚。つまり夫婦関係はありません。
元々、エマの実家は男爵家。しかも魔法のあるこの世界で格が低いと思われている水魔法の使い手。
対してアルノルトは公爵家の跡継ぎで騎士団の副長という出世株。さらに利用価値の高い火と氷の魔法が両方使えるサラブレッド。しかもイケメン。

ひょんなことからアルノルトがエマに負い目を感じて、あれよあれよと決まってしまった結婚。
エマは一目見た時からアルノルトに惹かれていたので幸せだったけど、結婚式で両家の格差という現実を思い知らされてアルノルトとギクシャクしてしまいます。
アルノルトと親しくしている女性も現れて、「プロポーズされて浮かれて結婚したけど、真に受けてしまってアルノルトは迷惑だったのでは…?」と思い悩んだ結果、エマは離婚を切り出します。
そしてアルノルトも「エマが望むなら…」と承諾します。

そして双方納得して離婚したはずなのに、離婚当日、その夫は当たり前の顔で家に帰ってくるし、やたらに言動が甘い。
こんな夫見たことない!どうなってるの!?

そんな場面から始まるんですけど「実のところアルノルトって元々エマにぞっこんなのでは?」というのは最初から察せられる感じなんですよ。
狂言回し的な役割のアルノルトの部下がいるのですが、彼とのやり取りみてるだけで明らか。

離婚することになるくらいエマとの間がギクシャクしてたのに、人が変わったように甘くなって帰ってきて、離婚はしないと言い張る。
なに、この可愛いイケメン。

エマはエマで、鈍感というか、「この結婚は間違いだった、彼は自分のことなんて愛してない」と思いこんでいるので、面と向かって甘いこと言われても「彼が一時的におかしくなっただけだ」と信じようとしません。

仕方がないから彼の目を覚まさせようと、嫌われる行動を取ることにしても裏目裏目に出てしまいます。
その真骨頂がアルノルトの実家でのシーンなんですが、エマの思い通りにいかないアルノルトの家族の言動が面白くて好きです!

このお話ではアルノルト視点は出てこないんですが、それを物足りないと感じないほど、アルノルトの溺愛が間接的に話の端々にドロドロと溢れて出てきています。
しかもヒロインが溺愛されてることに全く気付いてないっていうのが、私にとってはツボofツボ。

もっと書き込んでも良いのでは・・・と思ってしまうくらい短いお話ですが、それゆえに何度も読み返してニヤニヤしたくなる素敵なお話です!


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