伯爵令嬢は英雄侯爵に娶られる~溺愛される闇の檻の乙女~ (蒼磨奏 、小路龍流、ロイヤルキス)
ヘーゲンブルグ侯爵であるリヒターは数年前に終結した戦争で、部下をかばって敵国の捕虜となった英雄として扱われているが、顔に残った大きな傷のせいで遠巻きにされている。普段は社交から距離を置いているが、久しぶりにとある夜会に出席した際、壁際の花となっている一人の女性に目をとめた。それは、馬車の事故で母と兄を亡くし、精神的ショックから視力を失ったと噂の伯爵令嬢のヴィオレッタだった。彼女の亡くなった兄がリヒターの友人で、生前「妹と結婚させてやってもいいぞ」と話していたことなどを思い出したリヒターはヴィオレッタに結婚を申し込むことにするが・・・