著者 ：葛餅
イラストレーター：逆月酒乱
レーベル ：蜜夢文庫
出版社 ：竹書房
出版年月 ：２０２０年７月（Kindle版）
ジャンル ：TL、幼馴染モノ
ヒーロータイプ：イケメンだがチャラチャラしていない、料理上手、考え方がフラット
ヒロインタイプ：自分ではモテないと思っているが密かに男子に人気のあるタイプ
Hシーン ：やや有り
あらすじ
社会人１年目の夏海は、ある日、自室で大人の玩具を使って自慰しているところを隣の家に住む幼馴染の和哉に見られてしまう。「出てけ」という夏海に対し、和哉はそのまま続けて見せてほしいという。さらにはEDの自分が夏海の自慰を見て勃ったので、治す手伝いをしてほしいと言ってきて・・・
ネタバレあり感想
Amazonのレビューで評価が高かったので読んでみました。
多分タイトルだけ見てたら選ばなかったかもしれない・・・
なんかこのタイトル、内容そのものではあるんですけど、雰囲気には合わないんじゃないかなぁ。
かといって変に文学作品みたいなスカした題名だとこういう世界では選ばれないだろうし、難しいですね。
さて、幼なじみものです。
隣同士、家族ぐるみのお付き合い。
夏海に弟がいるので、最初、和哉は弟と同い年の年下かと思って「隣のエッチなお姉さんのマンツーマンレッスン」のお話かと勘違いしてました。
実際は夏海と和哉は同い年で、中学、高校、そして学部は違えど大学も一緒。
休みの日には一緒に部屋で映画を見るような仲。
家族にも友人たちにも「付き合ってるのでは？」と思われるくらい一緒にいるのに、付き合っていない。
夏海は高校の頃にはすでに和哉のことが好きだったけど、高校在学中に和哉から恋愛対象に見られていないことを知り、距離を置き始めます。
そして大学入ってから和哉に彼女が出来たことが決定打となり、別の人と付き合い始めます。
逆に和哉は、身近にいすぎて夏海を異性として意識していなかったのに、夏海に彼氏が出来たことでショックを受け、自分の気持ちに気づきます。
二人ともそれぞれの相手とはすぐに分かれて一人に戻るし、なんとなくまた一緒に時間を過ごすようにはなるんだけど、関係を壊したくない膠着状態が続くなかでの「あらすじ」の事件。
性的なことをきっかけに今までとは違う関わりに変わっていく様子が互いの視点から語られます。
いくら幼馴染とはいえ、イケメンとそこそこ可愛くて仲いい男女が２２，２３歳くらいまでよく何もなかったな！と思ってしまいますが、そこはフィクションだと思って受け入れれば、幼馴染がゆえの関係性を変えられない互いのモダモダした感じが丁寧に描かれています。
あと、想いを確かめ合ったあとの、恋人としてのやり直し感とか。
タイトルから受けるイメージほどキワモノではないので、ジレジレモダモダの恋愛小説としてぜひ読んでみてください。