夫婦はじめ~契約結婚ですが、冷徹社長に溺愛されました~ (晴日青、ささおかえり、マカロン文庫)

TL小説

著者      :晴日青
イラストレーター:ささおかえり
レーベル    :マカロン文庫
出版社     :スターツ出版 
出版年月    :2020年1月

ジャンル   :TL、御曹司物、契約結婚物
ヒーロータイプ:表情少なめ、口数少なめの起業家社長(実家は財閥)
ヒロインタイプ:男の人が苦手、真面目で控えめだが卑屈さはない
Hシーン   :うっすら有り

あらすじ

大手通販サイトの子会社で働く奈子は、子どもの頃から男性が苦手。周りの友人が結婚していく中で、恋人もいない。
ある日、実家の小料理屋が大きな借金を抱えていることを知り、偶然耳にした親会社社長の秘書に応募することにしたが・・・?

ネタバレあり感想

久しぶりにマカロン文庫を手に取ってみました。
エロのない恋愛小説ってどんなんだったかな・・・と思いまして。
でも、冒頭がいきなり初夜でした。
「おお?」と思ってるうちに回想シーンになりまして、そこに至る経緯が説明されます。

奈子が実家の借金返済のために高給という噂の親会社社長の面接に行くと、社長室から出てきたのは、少し前の親会社創立パーティーで奈子を馴れ馴れしい男の人から助けてくれた男性でした。
男の人が苦手な奈子が思わず見とれてしまうほど精悍な顔だちの男性は社長でした。
そして不愛想な彼は会うなり「秘書のついでに妻になれ」というのでした。

まぁ、要は契約結婚モノです。
祖父と副社長から結婚を押し付けられたヒーローの春臣は、1年後には離婚するから、と言って婚姻届と離婚届を両方書かせます。
そしてお前の要求も呑むと言って奈子の実家の大きな額の借金も払ってくれます。

そうして始まった二人の契約結婚ですが、最初のうちは春臣も「とりあえず婚姻届出して祖父に妻を紹介しておけばいいや」くらいに考えていました。
しかし、祖父が疑っているので夫婦らしく振舞おう、結婚式もあげよう、一緒に住もうとなっていきます。

奈子は男の人が苦手なのになぜか春臣には構えることなく話すことができます。
不意打ちの笑顔や、接触になんだか落ち着かない気持ちになります。
1年後には離婚するのに彼の存在が大きくなっていきます。

一方の春臣も一緒に過ごすうちに思いのほか新妻が可愛くて、気になってしょうがありません。
色々買ってあげたくなったり、他の男に嫉妬したり。やたらくっついたり。
そして奈子の方が現実的で1年後を意識した発言をして春臣がショックを受けたり。

なんか、こーゆーのがマカロン文庫の醍醐味ですよね。
二人がもにょもにょジレジレしているのを「くうぅぅ~」と甘酸っぱく胸を痛めながら見守るスタンス。
奈子が気取ってなくて割と淡々と話すので、口数の少ない春臣との会話もテンポがよく、二人が距離を測りながら互いを知っていく感じが良く出ています。

途中、事件と別れもあったりしますが、雨が降ったらちゃんと地固まりますので大丈夫!
もう溺愛を隠さないベタぼれヒーローに変身しますので、甘々なラブストーリーが好きな方はぜひ。

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