著者 :小日向江麻
イラストレーター:千影透子
レーベル :濃蜜ラブルージュ
出版社 :パラダイム
出版年月 :2022年4月
ジャンル :TL、現代物
ヒーロータイプ:強引な社長と調整役の専務
ヒロインタイプ:しっかりしているようでときどき抜けている。仕事に前向き。
Hシーン : 有り
あらすじ
子ども向け玩具会社を退職したあやめが転職先として入った会社は大人向けのアダルトグッズの会社だった。商品を知るためには自分で使ってみないと、とレポートを書くことにするが、羞恥心が勝って上手く文章にまとめられない。すると社長が手助けしてくれることに・・・!?
ネタバレあり感想
「入社(異動)したら新しい仕事がアダルトグッズの開発でした・・・!」とか「アダルトグッズの実験台になってと言われました!」という設定はマンガなどでよく見かけるのですが、この小説はその設定にプラスして「3P」なのです。
3P同好会(ただし平和的なものに限る)としては読まずにはいられませんでした。
ヒロイン・あやめは前職は子ども向け玩具メーカー勤務だったのですが、色々あって退社。次は福利厚生がしっかりしていて良い雰囲気の会社で働きたいなーと思っていたら、おもちゃの会社の求人があったので応募。
行ってみたら、おもちゃはおもちゃでも大人のおもちゃでしたー!というウッカリさん。
面接した社長の御子柴がイケメンでポーッとしているうちに気に入られ採用。
大人のおもちゃでもやりがいはある、と自分を納得させ、入社。
教育係として付いてくれたのは、御子柴とは違ったタイプの優しげなイケメン・泉。
同い年ではありますが、面倒見が良く、仕事もできて尊敬できる先輩。
まずは扱っている商品を知らないと、と先輩社員のアドバイスを元に、自ら試してレポートを書くと宣言してしまうあやめ。
試してみて体験したことのない快感を得たものの、羞恥心が邪魔をしてろくなレポートが書けません。
すると、社長の御子柴がレポートが書けないなら目の前でレポートしろ、と。
二人きりの社長室で御子柴直々にグッズを試され、それ以来、あやめはますます御子柴を意識してしまいます。
一方、指導役の泉もあやめのことが気になっていて、御子柴をライバル視します。
あやめと御子柴の秘密をしった彼は、自分ともグッズのレポートをするように迫ります。
まぁ、そんな具合で、2人の男から求愛されることに。
あやめの決断と、彼らの行く末は・・・!?って感じですが、よく考えたら、この小説、最初3Pシーンから始まるんでした。
とりあえず、3Pに行き着くことは初めからわかってます。
こういう「2人から求愛されて困っちゃう~」みたいな話だと、ヒロインの優柔不断な態度に読者がイライラしかねないものですが、作者さんが「マイナスイメージを出来る限り薄くしようと気を配った」と後書きで書いていらしたのは成功しているかな、と思いました。
あやめが尻軽女でどっちにも良い顔をしている訳ではない、というのは伝わりました。
私は勝手に御子柴が「俺様社長」だと思ったら、ただ専務の意見を聞かないだけでそんなに俺様でもなくて、丁寧語キャラでした。
むしろ専務の泉の方が優男かと思いきや腹黒のドSみがあって、社長のキャラを喰ってるなー、と思ったり。
セルフプレジャーグッズについても詳しくなれて、男たちに愛されてる感満載の小説、オススメです。