屋根裏部屋でのとろ甘蜜月!? 私を追い出す予定だった侯爵様に何故か溺愛されています (クレイン,森原八鹿,蜜猫文庫)   

密猫文庫

著者      :クレイン
イラストレーター:森原八鹿
レーベル    :蜜猫文庫
出版社     :竹書房
出版年月    :2023年8月

ジャンル   :TL、ファンタジー
ヒーロータイプ:軍事に強い侯爵家の跡取り。婚約者の裏切りにより女性不信。
ヒロインタイプ:伯爵家の令嬢だが、養父母に虐げられて育ったため幸せのハードルが低い。
Hシーン   : 有り

あらすじ

セヴァリーニ侯爵家の跡取りオズヴァルドは、当主である祖父に勝手に婚約を結ばれて激怒した。しかも、婚約破棄すると莫大な違約金がかかるという。3日後には相手の娘が来ると聞き、それならば相手の方から婚約破棄したいと言い出すように嫌がらせをしてやろうと考えるが・・・?

ネタバレあり感想

クレインさんの作品です。あらすじからして面白そうですよねー。

ヒーローのオズヴァルドとヒロインのルーチェそれぞれの視点で話は進むのですが、オズヴァルドのターンから始まります。
オズヴァルドには過酷な戦争から帰ってきたら幼馴染みの婚約者に裏切られていたり、両親が不仲だったりという過去があり、女性不信を募らせています。
結婚はしない、跡取りは親戚から優秀な養子をもらえばいいと考えていたのですが、紛争にかり出されている間に強引な祖父に婚約を結ばれています。
しかも相手は浪費家で有名な伯爵家の長女。
婚約を破棄したら違約金を払わなければいけないという。
祖父の策略に歯がみをしながら、「だったら向こうから婚約破棄させればこちらに不利益はない」「だったら嫌がらせをして出て行ってもらうまでだ」と考えるオズヴァルド。

「ほほぅ・・・これからバチバチのバトルが始まるのかな」って思うじゃないですか。

傑作なのは、「ふふん、とんでもない性悪の高慢で浪費家のお嬢さんが来るんだろう」という心持ちで迎えたら、予想に反して可憐な女の子が来て、一発でオズヴァルドは「か、可愛い・・・」って見惚れちゃってるんですよ。

しかも「いやいや、しっかりしろ」と自分を叱咤して「俺は君との結婚を望んでいない」とはっきり言ってやったぜ、と思ったら「ああ、よかった!実は私もなんです!」と笑顔で返されて「うわ、俺だけが望んでないと思ったのに向こうも不服って恥ずかしい・・・」って全力羞恥。

なに、このヒーロー、可愛いすぎん?

一方のヒロイン、ルーチェは実家で悲惨な待遇だったので、婚約破棄されて実家に戻されてたら困ると思い、どんな待遇でも実家よりはマシという気持ちでいます。
だから、オズヴァルドの屋敷で屋根裏部屋をあてがわれても全然平気。
しかも、上に書いたようなオズヴァルドなので、結局のところ、超お人好しで、嫌がらせもぬるいんです。
嫌がらせしてるつもりが「ルーチェどうしてる?」って侍女に聞いちゃうくらい気になってしょうがない。
しかも、屋敷で働く者達もルーチェを慕っていて、オズヴァルドに冷たい目線を送ってくるし。
オズヴァルドも「どうやらルーチェは自分が思っていたような悪女ではない」と気づいて歩み寄ることにします、というか「彼女の特別になりたい」という気持ちを自覚してしまったら、彼女を甘やかしたくてしょうがない。

なに、このヒーロー、可愛いすぎん?

ルーチェの方も「この人は育ちが良くて真面目でお人好しだなぁ」と思いつつ、そんな彼を自分が面倒見てあげればいいか、くらいの気持ちで受け入れます。

そんな感じでほんわかコメディで甘甘な二人の新生活が始まる・・・と思っていると、後半、意外な展開でした。

二人が引き裂かれる危機にハラハラしつつ、互いに想い合う二人の熱さを感じて涙です。
ルーチェも可愛いけど、オズヴァルドがとにかく(性格が)可愛くて、外見も中身もイケメン。
クスっと笑えるところもありつつ、じーんとくる素敵なラブストーリーなのでオススメです!


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