著者 :戸瀬つぐみ
イラストレーター:ウエハラ蜂
レーベル :ロイヤルキス
出版社 :ジュリアンパブリッシング
出版年月 :2023年9月
ジャンル:TL、ファンタジー
ヒーロー:王位継承権第3位の美貌の公爵。自分でも気づいてなかったけどヤンデレ。
ヒロイン:属国の人質として王国にやってきた公女。目立たず空気のようにやり過ごしてきた。
Hシーン: 有り
あらすじ
「神様、どうかお願いいたします。明日、夫の美貌を奪ってください」ジュリエットは人質としてやってきた先のルキハルス王国の公爵と結婚した。政略的な意図があることは分かっていたが、公爵はとても美しい男性で、ジュリエットにも優しかった。しかし、迎えた結婚初夜、領地で災害が起こり、公爵は寝室で待つジュリエットに一言も無く出ていってしまう。腹を立てたジュリエットは日記帳に恨み言を書いてふて寝する。そして目覚めるとなぜか3年後の世界になっており、公爵の美しい顔には傷が出来ていて…!?
ネタバレあり感想
あらすじからは一見そうは思えませんが、執着系腹黒溺愛ヒーローものです。
あらすじの通り、ジュリエットは初夜をすっぽかされてふて寝して目が覚めたら3年後の世界にいました。どうやら初夜から3年間の記憶を失ってしまったようです。
そしてベッドサイドで心配していた美貌の夫、ルーカスの顔には傷が。
「まさか私が日記帳に願ったから!?」
衝撃を受けるジュリエットですが、ルーカスは自身の顔の傷を全く気にしていません。
そしてジュリエットのことを愛しげに見てきます。
ジュリエットの中では、初夜をすっぽかされてフテ寝した記憶しかないので、ルーカスの態度に困惑します。
いったい私の記憶の無いこの3年間、2人はどんなふうに過ごしてきたのか?
気になったジュリエットは日記帳を見ることにしますが、ルーカスの傷以外にも、ジュリエットが不満を持った人が解雇や醜聞で消えているなど不可解なことが多数起きている事に気づき…
という感じで良い感じにミステリー風に話が進んで行きます。
そもそも、ルーカスがジュリエットと結婚することを考えたのは、王位継承者争いから降りるためでした。
きっかけは政略的なものでしたが、ジュリエットを意識するうちにルーカスは心から彼女に惹かれていきます。
しかし、噂では彼が想い合う王女殿下に継承者を譲るためとされていて、それを信じたジュリエットとのすれ違いの原因に。
そして噂以外にもルーカスとジュリエットを引き裂くための罠が至る所に仕掛けられていたのでした。
ルーカス視点の初夜のエピソードは涙無しには読めない・・・(笑)←笑うな
最初のうちは罠に気づかず、後手に回っていたルーカスですが、完全にジュリエットに心を閉ざされると同時に真相に気づき始めてからは「俺のターン」。
開き直ったというか、ある意味開花したルーカスの「ジュリエット以外どうなってもいい」精神が良いんですよね。ジュリエットを苦しめた奴は絶対許さず鉄鎚をくだす。
そして、記憶を取り戻したジュリエットに逃げられるのが怖いから監禁も辞さず。
ジュリエットもさすがに途中からその執着の異常っぷりに気づくものの、器が大きく平和主義なのでなんだかんだ受入れちゃったりして。
まぁ、当人がOKならヤンデレも単なるイチャラブってことで。
本編で仕返しをしてスッキリした後の番外編でも、ジュリエットの故郷で腹黒しているルーカスが楽しめます。
腹黒とは言ってもルーカスはお育ちが良いので、真の黒幕に対して以外はそんなにえげつないことはしないのでご安心を。
ヒロイン以外はどうでもいい系の溺愛執着ヒーローがお好きな方はぜひ!
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