悪女なので復讐される、はずでした ~なぜかヤンデレ王子の最愛欲で甘く満たされています~ (智江千佳子,氷堂れん,濃蜜ラブルージュF+)    

TL小説

著者      :智江千佳子
イラストレーター:氷堂れん
レーベル    :濃蜜ラブルージュF+      
出版社     :パラダイム
出版年月    :2024年4月

ジャンル:TL、ファンタジー
ヒーロー:次期国王に指名された第一皇子。美しい顔と聡明な知性の持ち主。
ヒロイン:公爵家の公女。精神を操る異能の持ち主。
Hシーン: 有り

あらすじ

公爵家の公女ロスマリンには、公爵家に伝わる精神支配の異能がある。彼女は幼い頃に父である公爵から、彼女の婚約者である第一皇子ギルフォードに術をかけ、彼女の支配下に置くように命令される。ギルフォードを残虐な方法で屈服させ、彼女に心酔させつつも、最終的にロスマリンは密かに父に逆らい、彼の術を解き、そして彼は逃げ出した。あれから14年、ロスマリンは、次期国王として公の場に姿を現した彼に、憎い復讐相手として殺される覚悟をしていたが・・・

ネタバレあり感想

簡単に言えば「溺愛監禁モノ」ですが、伝わらない、伝えられない互いの本音が切ないラブストーリーです。

あらすじにもありますが、ロスマリンの実家の公爵家は精神支配の術を持ち、当主である父は国王すら傀儡にしていました。
その支配は娘であるロスマリンにも及びます。
ロスマリンは父の命令に逆らえず、家の地下に監禁された第一皇子ギルフォードに対し、残酷な方法で精神支配の術をかけます。
しかし、ロスマリンは第一皇子の高潔さや聡明さを知っていたので、彼を父の思惑どおりにしたくなく、いったん術をかけてみせた後に、最終的に術を解除して、彼が逃げるのを見逃します。

そうして父に対しては皇子は継続して彼女の支配下にあるように振る舞いつつ、逃げて身を潜めた皇子が公に返り咲くのを待つロスマリン。
ようやくギルフォードが次期国王として指名された日。
ロスマリンは、ギルフォードがかつて自分に屈辱を味合わせたロスマリンを憎み、当時の過去を消し去るために復讐しにくると思って覚悟していました。
しかし捕らえられた彼女に待っていたのはギルフォードによる執拗な溺愛でした。

なぜ彼は、憎んでいて復讐したいはずの自分をこんなにも大事なもののように扱うのか?
ギルフォードの甘い視線や言葉に戸惑うロスマリン。
もしかして14年前に解いたと思った精神支配が解けていないのでは・・・!?

というわけで、憎まれていると思っていた相手から監禁溺愛されて困惑するヒロイン。
もう一度解除を試みなければと思いながらも、彼が自分に向けてくれる優しい目や態度を知ってしまったがゆえに、術を解いた後、彼の態度が変わって、憎しみの目を向けてくるのが怖い。
密かに彼を恋い慕うロスマリンの葛藤がよくわかります。

ロスマリンを閉じ込め、ひたすらに甘やかして愛をささやくギルフォードはいったい何を考えているのか。
一途で誠実なイケメンの執着溺愛攻はとにかく最高、とだけ申しておきます。

濃密ラブルージュさんのレーベルというと、表紙のイラストの肌面積が大きいイメージがあります。
この作品もロスマリンちゃんのナイスボディは前面に出てますが、嫉妬深いギルフォードが他の輩にロスマリンちゃんを見せたくないのか露出は少なめ。そしてギルフォードもきっちり礼服(?)を着込んでて禁欲的で素敵・・・
ベッドシーンも勿論ありますが、エロ中心のストーリーではなく、ギルフォードとロスマリンが心を通わせていく過程が丁寧に描かれています。

監禁とか精神支配とかヤバめなワードはありますが、そんなに生々しい残虐描写はないので安心してください。
相手の苦しみを自分が全て背負いたい。
そう思えるほど互いを愛するヒーローとヒロインのラブストーリーです。
ぜひお読みください!


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