著者 :葉嶋ナノハ
イラストレーター:無味子
レーベル :チュールキス
出版社 :ジュリアンパブリッシング
出版年月 :2017年10月
ジャンル :TL、御曹司物
ヒーロータイプ:真面目系御曹司、潔癖症
ヒロインタイプ:実家は裕福、真面目でおっとり
Hシーン :やや有り
あらすじ
夢佳は都内の裕福な実家の生まれ。親の力を借りないで入った会社で周囲と上手くいかず、思い詰めて退職し、それ以降、家に引きこもっている。心配した両親からお見合いを勧められ、親の気持ちを考えて取り合えず会ってみることにした。見合いで会った相手の玲一は立派な人だったので、夢佳は二人になった時に、玲一に正直に自分の現状を伝え、自分のような人間が結婚するのは申し訳ないので断ってくれるように伝えるが、玲一は「自分も完璧主義で潔癖症のため見合いがうまくいかないが、社長の座につくために結婚する必要がある。家にいて好きにしていいから、ついでに潔癖症を治す手伝いをしてほしい」と契約結婚を持ち掛けられ・・・
ネタバレあり感想
潔癖症の人と契約結婚というわけで、家に着くなり足を洗われたり、除菌スプレーされたり、スリッパを場所で分けろと言われたりするわけですが、自室では物を腐らせたりしなければ自由にしてて良いと言われます。夢佳は自分の現状を受け入れてもらった上で結婚しているので、玲一の細かさもお互い様だと思って彼のルールを受け入れます。
ストーリーのメインとしては①夢佳の就職で傷ついた自尊心の回復②玲一の潔癖症の原因となった過去の克服があり、二人がそれぞれの課題を乗り越えられたのは互いへの理解と受容があったというわけなんですが・・・
正直なところ、このタイトルを見て私が期待していたのは潔癖王子がどうやって夢佳に求愛行動していくのか、というところなわけです。
「あ、そんなところ、舐めたら・・・」的なのはもちろん予想の上で、そこに至る過程がどんな感じなのかなーってワクワクしてたんですが、その辺はちょっと肩透かしというか、「オマエ、潔癖症とか言いつつ、そっち方面は案外平気やん!」みたいな。
私の誤読だったら申し訳ないけど、玲一は過去にもお付き合いしてた女性が何人かいて「誘われるがまま、なんとなく関係を持」っていたらしいので、別に他人に触れないとか、それ以上のことができないとかそういうわけじゃないんですよね。
ただ、自分のテリトリーには入れなかっただけで。
だから、彼が夢佳への好意を自覚したら後はわりと普通だったので、もっと「キスするのも及び腰」みたい感じを見せてくれるわけではないです(そんなん期待するのは私だけ?)。
逆に「そういうのは期待してないから心温まるラブラブ見せて」という方にはいいかも。
まぁ、あとは良い生まれの二人なので行為の最中も敬語で、そういうの萌える方にもいいかも?