著者 :月乃ひかり
イラストレーター:石田惠美
レーベル :ムーンドロップス
出版社 :竹書房
出版年月 :2019年8月
ジャンル :TL、ファンタジー
ヒーロータイプ:軍神王で賢王。心は一途。
ヒロインタイプ:わりと現実的。でも神殿で育ち外界を知らないので純粋。
Hシーン :有り
あらすじ
赤ん坊の時に大神官に神殿で拾われ、神官見習いとして育てられたフェリーチェは17歳の誕生日に大神官に呼び出され、「本日からお前を秘巫女見習いとする」と言われる。この国では王が即位してから王妃を娶るまでの間、王の伽を務める秘巫女という習わしがあるのだ。王妃に次ぐ立場であるため、通常は貴族の娘たちが選ばれる見習いに孤児の身で選ばれ、彼女たちと秘巫女となるべく様々な勉強するフェリーチェ。ある日、性技の実技として男性器を使って口淫の練習をする授業があった。他の候補者たちが選び終わったあとに残った水晶製の張型を手にしたフェリーチェ。小ぶりだが自分にしっくりくると熱心に練習する。しかしそれは王ヴィンフリートの小さい頃のモノを模したものだった。フェリーチェの口淫に現実の王の股間がシンクロし、フェリーチェは秘巫女に選ばれることになり・・・
ネタバレあり感想
いやー、あらすじから中々すごくないですか?
設定はぶっ飛んでますが、世界観としてはしっかりしているので、「こういう世界なんだな」と理解すればすんなり入れます。
あらすじにある実技のシーンもその後の秘巫女としての初夜のシーンもその後の度重なるベッドシーンも描写が詳細で、興奮させられます。
しかし、秘巫女はあくまで王妃を娶るまでの繋ぎ。
王に夜ごと濃密に愛され、いつしか王を慕うようになったフェリーチェは、王が他の国の王女と結婚すると聞かされます。
しかも、秘巫女は王妃に王との夜伽の手ほどきをするという使命があり、王についての情報をライバルに教えなくてはなりません。
結婚相手の王女が来て、嫉妬に苛まれながら王女に接するフェリーチェがとても可哀そうになります。
とうとう王と王女の婚姻の日が来て、ベッドの幕を隔てているとはいえ、王女の前で王と交わらねばならず、さらにはその後に、王女と王の交わりを見届けなければいけないという極限設定。
終盤、事件があり、最終的にはハッピーエンドになるんですけどね。
Hシーンが濃密で、王のフェリーチェに対する愛が溢れていてすごくいい作品です。