美貌の王太子の添い寝役になったら溺愛されました (悠月彩香、深山キリ、こはく文庫)

TL小説

著者      :悠月彩香
イラストレーター:深山キリ
レーベル    :こはく文庫
出版社     :くるみ舎 
出版年月    :2020年11月

ジャンル   :TL、ファンタジー
ヒーロータイプ:真面目で非の打ち所がない王太子だが女嫌い
ヒロインタイプ:大司教の娘、真面目で慎み深い
Hシーン   :やや有り

あらすじ

大司教の娘であるカティルは年頃になったので、行儀見習いとして王女の侍女として出仕することになった。王女に連れられて女嫌いで有名な王太子の元に挨拶に行くと、突然腕を掴まれて部屋に引きずり込まれた。王太子には悪魔がついていたが、カティルに流れる血の聖なる力で退けることができた。それを知った王太子は寝ている時に悪魔に乗っ取られないように傍にいてほしいと言ってきて・・・?

ネタバレあり感想

添い寝系のタイトルはよく見かけるんですが「なーにが添い寝じゃ、どうせいかがわしいことするんやろが、このケダモノが!」という据え膳的な匂いがして今まで食指が動きませんでした。
でも、たまにはいつもと違うものを読んでみようかなーと思って読んでみたら、とても良かったです。
ヒーローの王太子もヒロインのカティルも二人とも真面目で奥手なので、どうしたら悪魔を祓えるか、どうしたら王太子のお役に立てるかってことしか最初は考えていないのです。
王太子は「女嫌いが唯一の欠点」というくらい女が嫌いで、「結婚する気はない」と公言しています。
しかしある日悪魔に取りつかれてしまい、隙を見せたら身体を乗っ取られてしまうので眠ることができなくなってしまいます。
自分を蹴落とそうとする反対派に付け込まれまいと一人で抱え込んでいたところに現れた聖なる力の持ち主カティルに救いを見出し、打ち明け、自分の傍付きの侍女になるよう頼みます。
何しろ3日くらい寝てなくて必死なので、カティルが女(しかも嫁入り前)であることは頭から吹っ飛んでいて、手を触れ合わせた状態で一緒に寝たりします。
カティルは王太子の美貌にときめいたりしてるんですが、「国のために役立つべき」と教えられてきているのと、自分を必要とされていることへの喜びから、どうにか王太子の悪魔が祓えないかと調べて、図書室である本を見つけます。
その本をきっかけに二人の関係が動き出すわけですが、ネタバレあり感想とはいえ、あんまり書くと面白みがなくなってしまうので、詳しくはお読みください。
終盤で事件の真相が明らかになり、「なるほど」とうまくオチがついてて、読後感もとても良かったです。
真面目同士の恋愛の、純粋でジレジレしてるところがいいですよ~。

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