著者 :七福さゆり
イラストレーター:ことね壱花
レーベル :ガブリエラ文庫
出版社 :メディアソフト
出版年月 :2017年12月
ジャンル :TL、ファンタジー
ヒーロータイプ:王族からの信頼も厚いイケメン公爵
ヒロインタイプ:庶民出身、真面目で仕事熱心、人が良い
Hシーン : 有り
あらすじ:
アメリーは王妃専属のドレスデザイナー。元は町の仕立て屋だったが、理想の貴族のドレスを想像してデザインしたぬいぐるみのドレスが偶然王妃の目に止まり、王宮に住み込みでドレスを作ることに。引き立ててくださった王妃のためにも、病弱な妹の薬代を稼ぐためにも、仕事に精を出す毎日だが、王妃から頼まれた特別な依頼に苦戦。いつもなぜかちょっかいをかけてくる美貌の公爵マティスがその様子を見てアドバイスをしてくれることになったが・・・?
<ネタバレあり感想>
この小説を読んでいる間、なぜか「ラッキースケベ」という単語がずっと頭を離れませんでした笑
いや、本当の意味(?)のラッキースケベは少年漫画などで主人公がおもいがけずエッチなハプニングに見舞われるやつなので、厳密に言うと違うと思うのですが、とにかく、主人公のアメリーがヒーローであるマティスにエッチなアドバイスを次々に実地にされて翻弄される様がそれを思いださせるんですよね。
あらすじにもある通り、アメリーは王妃のドレスを作る専属デザイナーなのですが、ある日、王妃から「王との夫婦生活が最近途絶えているからセクシーなナイトドレスと下着を作って欲しい」と頼まれます。
つつましく仕事一筋で育ってきたアメリーは男性経験もなく、お断りしようとするのですが、大恩ある王妃がお困りの様子に断れずに受けてしまいます。
しかし、今まで考えたこともない題材に、何日も頭をひねっても良いアイデアが出ません。
そこにやってきたのは公爵マティス。見目麗しい公爵でありながら、なぜかアメリーにしょっちゅう声をかけてくる。貴族は女とみればすぐに口説いてくるから気をつけろ、という下町の友人の忠告に従い、冷たくあしらってもめげず、アメリーの部屋までやってきてお茶をしていく変わった男性。
彼はアメリーのナイトドレスのサンプルを見て「裾はもっと短くてもいいんじゃないかな?」「見えそうで見えないのが男心がくすぐられるんだよ」等、アメリーには思いも寄らなかったアドバイスをします。
そして「俺の意見がキミのためになるのなら、何時まででも協力するよ」といい、藁にもすがる思いのアメリーはお願いすることにします。
しかし、それが悪魔の罠(笑)
とにかく公爵は口が上手い。実際に着てない状態だと想像力が足りなくて分からないからアメリーが着て見せてくれないかな?から始まり、アメリーが人が良くて信じやすくて純朴なのを良いことに、次々に追い込んでいきます。
アメリーもバカではないので、「私をからかっているのか!」と都度都度怒っているんですが、とにかく公爵が口が上手くて「僕は真剣だよ」と丸め込まれてしまいます。
アメリーの仕事熱心さとデザインにかけるプライド、王妃への思いを操りつつ、言葉巧みにキスしたり、胸を揉んだり、その先までされ、最後にはイカされてしまいます。
さっきも書いたんですが、アメリーもちゃんと抗議はしているんです。しかしとにかく公爵が一枚も二枚も百枚も上手。
なし崩しにエロいことをされて悔しいのに、出来上がったナイトドレスと下着は王妃に絶賛されて「またお願い!」と言われてしまい・・・
もう公爵には頼るものか!と思ったものの、王妃の気に入るセクシーな下着が作れず、屈辱を感じつつ公爵のアドバイスを受け・・・後はご想像のとおりです。
結構序盤で公爵がなぜアメリーに構うのかは予想できるので、一途に想う公爵の気持ちは分かるんですが、今読み返していて一カ所「同意の無い中出しはやめろ」と改めて思いましたので苦手な方はお気をつけください。
そこだけはアレですが、ヒロインちゃんがヒーローにあの手この手で丸め込まれるエロラブコメが大好きな方にはオススメです。ぜひ。