著者 :七福さゆり
イラストレーター:敷城こなつ
レーベル :ティアラ文庫
出版社 :フランス書院
出版年月 :2019年6月
ジャンル :TL、ファンタジー
ヒーロータイプ:王女を護衛する聖騎士。落ち着いていて包容力あり。ヒロインより12歳年上。
ヒロインタイプ:父に冷たくされながらも健気で向上心のある王女。
Hシーン : 有り
あらすじ
ソラリス国王のたった1人の子どもながら、女ということで父に疎まれて育ったリュシエンヌ。女は国王になれないと知りながらも父に認められたいと勉学に励んでいた。8歳の時から聖騎士としてそばにいるエリックに恋心を抱きつつも、叶わない想いとして諦めていた。しかし、突然、父が崩御し、リュシエンヌが女王となることに・・・
ネタバレあり感想
この小説を読んで、「案外、自分は『主従萌え』だな」と思いました。
特に、高貴な姫君と騎士とか、お嬢様と執事みたいなのがいいですね。
恋人になって身体を重ねるようになっても丁寧語、みたいなのが好き。
丁寧語なのに言葉で辱めるのが好き。
身分的には下で態度は謙虚なのに、ベッドの中では雄なのが好き。
そういう趣味の方におすすめしたい。
あと、私は、男がちょっと年上なのにも萌えるので、28歳と16歳がちょうどいいですね。
特に男が少女が大人の女になっていくのに心惑わされてたんだろうな~、とか想像するとときめきます。そんな私はもちろん『ガラスの仮面』大好き。(聞いてない)
父に疎まれながらも健気に勉学に励む8歳の王女の元に、自分専属で護衛してくれる聖騎士として20歳のイケメン元騎士団長のエリックがやってきます。
外面の良い父が娘に冷たく当たる姿を見て抗議してくれたり、自分の頑張りを認めて理解してくれたりする年上の男性なんて惚れるに決まっています。
側で見守ってくれている彼に想いを寄せますが、女は王になれず、他国に嫁ぐ慣例のため、心に秘めています。
リュシエンヌが16歳になったとき、突然、父王が亡くなります。跡継ぎはリュシエンヌのみのため、慣例を破ってリュシエンヌが女王となることに。
しかも、他に跡継ぎがいないため、すぐに配偶者を決めて子作りに励め、と。
そして重臣たちが作った「配偶者にふさわしい男」リストには、エリックの名前が。
リュシエンヌがエリックを選んだら、それは女王の命令として彼に拒否権はない。
幼い頃から側で守ってくれた彼を命令で縛り付けることへの罪悪感と恋心に揺れるリュシエンヌ。
しかし、彼女は恋心を捨てられず彼を選ぶことに。
まぁ、そんなわけで結婚式よりも前に子作りのためにさっそく初夜になります。
ここで、リュシエンヌはソラリス国の国王に伝わる初夜の儀式について教えられます。
国王が妃を娶ることを念頭に作られた特殊な儀式を、処女であるリュシエンヌがすることに。
つまり、女性主導で事に臨まないといけないわけです。
ネタバレになっちゃうのでぼかして書こうと思ったけど、プロローグがその場面から始まるのでぼかしようがありませんでした。良かった。
幼い頃から好きだった聖騎士が、目隠しをされ、手足を拘束された状態でベッドに横たわっていて、そこに裸になったリュシエンヌちゃんが乗っかっているわけです。
プロローグからこれですから「きゃー、なになに??」ですよ。
リュシエンヌは夜の知識を教わっているものの、ウブの処女。
真面目なので、一生懸命教わったことをエリックに実践します。
ぶっちゃけ、エリックも(読者にはすぐ分かるけど)リュシエンヌのことが好きなので、夫に選ばれて、想ってる姫にこんなことされて大歓迎で大興奮なんですよ、余裕ぶってるけど。
でもリュシエンヌは彼の想いに気づいてなくて「エリックにこんなことして申し訳ない」と思いながら彼の乳首を舐めているわけです。ははは。
そして「早く自分でリュシエンヌの身体を思う存分触りたい」と思いつつ、リュシエンヌを煽って自分の顔にまたがらせたり、乳を口先に持ってこさせたり、拘束されつつもそれはそれでプレイを楽しむエリック。
しかもこんな夜が七日間も続くのです。ははは。
濃密な七日間の後には波乱もありますが、とにかくエロシーンは多めです。
お仕置きセックスが通算2回あります。お尻たたかれて感じちゃうヒロイン、良いよね。
「朝から晩まで麗しの騎士が求めてきます」というタイトルは後半に行くにつれて間違いではないんだけど、前半の初夜の印象が強いので「ヒロインちゃんが頑張って麗しの騎士を責めてます」なお話として記憶されそうです。
リュシエンヌがとにかく健気で純粋で巨乳で可愛いので、騎士様に溺愛されているのを楽しむのも良し、ということでオススメです!