侯爵の不器用な溺愛~初心な花嫁は新妻の努力を惜しまない~ (火崎勇,芦原 モカ,ヴァニラ文庫)  

TL小説

著者      :火崎勇
イラストレーター:芦原 モカ
レーベル    :ヴァニラ文庫
出版社     :ハーパーコリンズ・ジャパン
出版年月    :2020年10月

ジャンル   :TL、ファンタジー
ヒーロータイプ:近衛の隊長を務める。仕事中は無表情でクール。紳士的。
ヒロインタイプ:田舎で育ったのですれておらず純粋。裏表がなく一途。
Hシーン   : 有り

あらすじ

伯爵家の令嬢セレスティアは母の療養に付き添って田舎で育った。母が亡くなり、父のいる王都戻ってきたが、新しい継母との今後を心配した祖父にお見合いを勧められる。祖父の紹介で出会ったラウルはかなり年上だったが、とても「素敵」でセレスティアは一目で恋に落ちるが・・・

ネタバレあり感想

これはジャンル的には「幼妻」でしょうか。
私は年の差カップル(男が年上)が好きなので、「幼妻」も好き好きジャンルです。

とは言え、明記はされていないものの、このお話のヒロイン・セレスティアは16歳は越えていそう。
社交デビューしててもおかしくない年だけども、事情によりデビューしていない。
そしてヒーロー・ラウルも年齢ははっきり書かれていません。
「かなり年上」と言われているけど、雰囲気的には30代半ばくらい??
彼が自分で「年寄りでびっくりしましたか?」と言ってたけど、いくら仕事が忙しいとは言え、侯爵で跡継ぎいない立場で40歳越えても結婚してないとは思えず・・・
このくらいの年の差カップルはTL小説にはよくありそう。

幼妻要素は「妻が閨のことをあまり分かっていない」「妻がピュアすぎる」「夫がそんな妻を大事にするあまり『ゆっくり進めていけばいいか』と思っている」辺りですかね。
この「夫は妻が成長するのを待って我慢してる」みたいなところが好きなんですよね~

本編はヒロイン視点なので、素敵な旦那様と結婚できたものの、初夜で「繋がる」ことに失敗してしまって、そこからどう挽回していいのかわからず悩んで奮闘する可愛い奥様のお話です。(まさにサブタイトル通り)

ヒロインは田舎育ちでのびのび育っているので、令嬢としての教育はあまり受けておらず、周りから「幼い」という評価を受けています。
本人も若干気にしてはいるものの、ラウルが「そのままで良い」と言ってくれたので、努力をすることで彼に見合う女性になろうと頑張っています。
しかし、初夜で繋がるところまで行かずに意識を失ってしまい、それっきりになってしまっていることが悩みの種です。
叶姉妹みたいな頼れる姉貴分とお知り合いになり、彼女のアドバイス(ヒーロー的には「入れ知恵」笑)を受けて、真面目にラウルにアタックします。

可愛くて大切にしたいと思ってる奥様にピュアな目で迫られて、内心揺らいでいるヒーローに萌えますわ~

特に、番外編は待望のヒーロー目線なので、ヒーローが実は「ウブな奥様を自分の手で育てていきたい」と思っている独占欲とか、「自分も早く繋がりたいと思っているが、しかし・・・」と自制している様子とかが語られてて萌え度マシマシです。

最後に私が一番言いたいのは、作者の先生が後書きで書いていらっしゃる、このお話の後日談はちゃんと続編で書いてくださいよぅ(泣)!!!!!!ということです。
私の望む、実は独占欲の強い年上夫の美味しいところが全て詰まってるので、小説の続きとして読みたいです。

クールな年上夫とピュアな乙女の年の差婚、気になる方にオススメです!

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